りつこ
堺本店 昨日文庫 りつこ

今日を頑張り、明日を期待し、歩んで来たこれまでの人生
ようやっとここまできた今、過ぎた日のことがどうにも気になります。
自分が歩いた道の脇にあったはずのモノ、自分の足が踏みつけてしまったモノ、忘れてしまったコト、遠くにいったひとのこと。
記憶を探りゆるり向き合い、さぁ、これからの生き方を、さてどうしましょうか…。

HONBAKO堺本店のすぐ近くで、お出汁の美味しいごはん処を営んでいます。
本店にお越しの際は是非お立ち寄りいただけたら幸いです。とPRも忘れずに(笑)

名刺代わりの10冊

  • すべての白いものたちの /ハン・ガン
  • 少年が来る /ハン・ガン
  • 別れを告げない /ハン・ガン
  • 空と風と星と詩 /尹東柱
  • 倚りかからず /茨木のり子
  • 新しい人よ眼ざめよ /大江健三郎
  • 春の雪 /三島由紀夫
  • けものたちは故郷をめざす /安部公房
  • コンビニ人間 /村田 沙耶香
  • 西の魔女が死んだ /梨木香歩
  • いちご同盟 /三田誠広

利他のフィルター










人生は安寧でなどあるはずがない。

疑り深くそして非力であった私は、澄んだ瞳で健やかに笑う我が子を前に、それでも、何としてもこの子と、この世界にしがみつきたいと思いはじめた。
この安寧を、幸せを、どうしたら守れるのだろうか。


未熟な若い母親の思いつきだったのかもしれない。私は何かの、誰かの助けをしなければと思いたつ。それは自分にはあるもののお裾分け?申し訳なさとかそんな?
否。
「これで私の幸福を許してください」
エゴだったと思う。

息子と同い年だったTくんの、身体動作訓練のお手伝いをした。
我が子の障害を少しでも軽減させるべく、ご両親とTくんが米国で訓練を受け、そのマ...

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コメント 5件

  1. ここすこ文庫 やまさきせつこ 2025.10.02

    りつこさん、胸の奥に届く文章をありがとうございます。 エゴも、祈りも、偽善も、献身も、逡巡も、清さも、すべて自分を構成しているパーツで そのパーツには、ほんとうは「良い」も「悪い」もないのかもしれない。 読んでいて、そんな風に思いました。 そのすべてのパーツ込みで生きる私たちは「完璧じゃないけれど、愛し愛されるに十分な存在」なんだ、と。 りつこさんのように目地がこまかく繊細なフィルターがあれば、フィルターの向こうに届くものはきっとあたたかく、清いものになるんだろうなぁと思います。 とくに最後の二行、素敵です♪

    1. 昨日文庫 りつこ 2025.10.02

      今、歳をとったから見えるもの、感じること。 それはちょっとゆるゆるい感じなんです。 若さって厳しい。厳しかった。 完璧じゃなくていいよって、ハグしてあげたい気分です。

  2. ことのは書店 なんなん 2025.10.02

    たまたま、電車の中で投稿を読ませてもらったんです。涙がこみあげてきて、思わず下を向きながら、そのあと2回読み直しました。 反芻しながらも、思いが言葉にできず、もどかしい思いをしていたら、せつこさんのコメントが入って、またまた胸が熱くなって。 人生に向き合うために大切なものをたくさん。 ありがとうございます。

    1. 昨日文庫 りつこ 2025.10.03

      時間が経ってから、より鮮明に見えてくることってありますよね。 至らなかったことがたくさんなのだけど、それも含めて今があるのかなぁと、思ったりしてます。 こちらこそです。なんなん店長^ ^

  3. ぼくも書店 まきたこういち 2025.10.05

    学生の頃、親共が酔ってふざけて日常的に使ってた悪いコトバを、教師に向かって大声で放ち、学校中がパニックになるような大問題になりました。同和教育が盛んな学校でした。 自分の口から発したコトバが、誰かを傷付け、失望させ、悲しませてしまう。その事によって、それを知らなかったひとにまでその事が伝播し、皆が大切に積み上げて来たものを、「知らなかった」そのことだけで大きく後退させてしまう… その事について、誰も僕を個人的には責めなかったけど、申し訳なくて情けなくて悲しくて、傷ついた人がいるなら全員のところに行って土下座して謝りたかった。 そうした幾つかのどうしようもない失敗や、回収しようのない後ろめたさは今でも僕のなかに燻り続け、やはり時折すごく真っ暗な闇のなかから〝忘れんなよ〟って首をもたげてきます。 犯した罪によって生まれたその逡巡が、自己を育ててくれたというのは(傷つけた相手がいるのにとは思いつつも)紛れもなく本当で、りつこさんのとはまるで質が異なり「利他」とのテーマともズレますが、それでも生きていかなきゃって続きのなかで、せめて何らかのカタチで〝贖罪〟できないかと、図々しくも思っています。

はとぶえ

いつの頃からか自覚している。思考に段落をつけるように常に頭の中で文章化する癖。ああ。そういえば。あの、はとぶえ(※)コンクール。「よる」よるわたしがねているとおとうさんとおかあさんがかわいいかわいいといってふとんをかけま […]