しゅうご
堺本店 読書が苦手な店主の本屋 しゅうご

子供の頃から、目に見えない心や意識に興味を持っていました。20代になってはじめた合氣道で、心や意識が持っている可能性や影響力の大きさを体感し、そこにある原理原則の探究を合氣道を通して続けてきました。しかしあるとき武道や組織という枠組みに窮屈さを感じ、武道に興味がない人にも心や意識、人と人との間いにある関係性のしくみを知ってもらいたいと思い、合氣道の枠から飛び出して独自の活動をゆる~く続けています。そんな活動の中でよくお伝えしていることのひとつが、『形があって見えるものよりも、目に見えないものの方がとっても扱いやすい』ということ!このことはぜひ知ってほしいと思っています。

名刺代わりの10冊

  • 22世紀への伝言/小林正観
  • 自分の中に毒を持て/岡本太郎
  • 奴隷の哲学者エピクテトス人生の授業/荻野弘之
  • 限られた時間を超える方法/リサ・ブローデリック
  • 水中の哲学者たち/永井玲衣
  • ブッダ/手塚治虫

相容れない存在から見つめ直す世界ー手塚治虫『ブッダ』第4巻を読んで

『ブッダ』4巻を読み終えて僕の中に一番強く残ったのは、「今の在り方から、新しい在り方へと歩み出さざるをえない瞬間」が、何度も何度も描かれていることでした。物語の中心にいるのは、のちにブッダと呼ばれることになる若き王子シッダルタです。そしてもう一人、強さと戦いを象徴するような武人バンダカ(弓の名手の戦士)。
この二人の対比や、その周りにいる名もなき人たちの姿を通して、僕は自分自身の在り方を何度も問い直していました。今の在り方から、新しい在り方へ「旅立ちの朝」として描かれるのは、王子シッダルタが、城での安全で豊かな生活を手放し、外の世界へと歩き出す場面です。
そこには、「悟りへの第一歩!」という...

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コメント 4件

  1. ここすこ文庫 やまさきせつこ 2025.11.20

    こんにちは。 今の日本では「勝負」とか「戦い」、「弱肉強食」といったものが戦争を連想させるためか、表立ったところでは忌避される傾向がありますが、私は「効率主義」、「能率主義」にも同じ匂いを感じるんですよね。「相手をモノのように扱う」、「弱さや痛みを切り捨てる」、「繊細さや迷いを邪魔ものとする」あたり…。 効率主義や能率主義は経済的な恩恵をもたらすので、むしろ歓迎される向きもありますが、つまるところ「勝負」、「戦い」、「弱肉強食」を現代風にやんわりと言い換えているに過ぎないのでは?とも思えるのです。 とはいえ、効率や能率と無関係に生きていくのは難しいのですが、そういうものの中に含まれる「荒さ」に飲み込まれないようにしたいな、と思います。

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    1. 読書が苦手な店主の本屋 しゅうご 2025.11.20

      効率よくしていくこと、コスパをよくしていくことなどなど、ムダを減らしていくという考え方を採用した時に、大切なものも一緒に失ってしまうことがあるように思います。 何かをムダなものとしてしまうこと自体が、荒い思考なんだろうなと感じるんです。 多くの人がムダだと思う事の中に、大切な何かを見い出せる自分であれたらいいなぁ〜 僕も荒さに飲み込まれないように、いつも穏やかでありたいです。☺️

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  2. ぼくも書店 まきたこういち 2025.11.21

    先日お会いした(世界チャンプを育てている)ボクシングジムのトレーナーさんがこんなお話をされました。 「ボクシングという競技は、夢を持つ者同士がぶつかって、相手の夢を挫くことで自分の夢を叶えていくスポーツだ」と。もちろん、その観点だけがそのひとの想いのぜんぶじゃないんだろうけど、僕の好きな小説や映画は、その敗者、弱者にこそ視線を注ぎ、その者の抱える人生や物語に光をあてるところにあります。 どちらかを “敵” とみなしたり、勝者や正義が前提にあって駆動する物語ではなく、右に左に視点やこころを揺らしながら、ゆっくりと紡いで、ふくよかな暖かさを育んでいける関係性や社会がいいなぁと思っています😊

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    1. 読書が苦手な店主の本屋 しゅうご 2025.11.22

      「相手の夢を挫くことで自分の夢を叶えていくスポーツ」ものすごくインパクトのある言葉ですね。 競技は勝者と敗者が存在するからこそ成り立つものなので、ボクシングだけのことではないのだろうけれど、勝利を目指して競い合うには、敗者となる覚悟も持っておく必要があるんだろうなと、「相手の夢を挫くことで自分の夢を叶えていくスポーツ」という言葉から強く感じさせられました。

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